美術全般

情報空間

スーラの点描『グランド・ジャット島の日曜日の午後』反ユートピアの寓意

ユートピアと思っていた日曜日は、ユートピアではない。そんなの受け入れたくない。でも、スーラの絵が語るように、やってくる日曜日は反ユートピアだった。
情報空間

エドゥアール・マネ『オペラ座の仮面舞踏会』二本の足と、二重の視点

私はこの絵がさほど好きではなかった。しかし、この絵に内在する「二重の視点」を読むことは、現代においても生まれ続けている男女の関係性について問うことができるのだった。
情報空間

ミシェル・フーコーのまなざし『マネの絵画』

マネについて、膨大にある論考を辿るよりも、フーコーのストレートな解釈は、気持ちよいくらい分かりやすかった。マネにとらわれたフーコーと、マネとフーコーにとらわれた者の論考。
スポンサーリンク
情報空間

エドワード・ゴーリーの絵本たち<Edward Gorey>

大人になった大人へ、去勢されても不安はなくならない。言葉以上に物語る絵は、言葉以上に虚しさを覚えるようで、なんだか心打たれる。
情報空間

マイク・ケリー<Mike Kelley>ーー去勢された社会で生きる

マイク・ケリーの魅力は「狂気」である。「満たされない欲望」を欲望し、気取った世界をぶっ壊してくれた。
美術全般

マレーヴィチのシュプレマティズム、あらゆる創造は熱量とコンポジション

マレーヴィチの絵を知ったのは、美術の教科書または画集、あるいはザ・レインコーツ『ODY SHAPE』のアルバムだった。『黒い正方形』は、地球の底か、絵画の底か、その衝撃は私には訪れなかった。宗教的感覚もなければシュプレマティスム(絶対主義)もわからない。

「ミロのヴィーナス」と体にボルトが入っている人

どんな男がタイプ?と聞かれれば、「体にボルトが入っている人」と答えている。 大概は優しい人とか、面白い人とか、お金を持っている人とか、抽象的でつまらない回答であると思う。
情報空間

夏目漱石『草枕』オフィーリアと豊かさと

大学一年の頃、二つ年上の人と付き合った。彼は「漱石の中では『草枕』が一番いい」と言っていた。私の知らない小説をチョイスするあたり、漱石がと言うあたりが、なんとなく癪にさわったけれど…
情報空間

フェリックス・ゴンザレス=トレス「Perfect Lovers」と恋人たちの時刻

たまたま観たそれはタイトルもストーリーも全く覚えていなかった。ただ、気持ちを吐露するように歌う主題歌と野村宏伸が出演していたこと、無数にキスマークのついた跡だけが頭の片隅に残っていた。
情報空間

長島有里枝と私の記憶

メディアに踊らされていた私を、誰かが定義する女性像に飲まれた私を、長島有里枝はまたしても破壊してくれた。
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました